伝統工芸技術の継承と飽くなき探求心が生む円空彫り作品
井波彫刻伝統工芸士を父に持ち、50年以上もの長きにわたり伝統的なものから現代風のものまで幅広い工芸品・木彫品を制作する谷口氏。
円空は江戸時代前期、日本全国を放浪し神仏像十二万体を彫った「造仏聖」として知られる人物で、木を割った跡を残す荒削りで素朴な作風は円空彫りと称され、2メートル超の立木に彫り込んだものから3.5cmほどのものまで大小様々な彫像を全国各地に多数残しました。そんな円空に早くから魅力を感じていたという谷口氏。神社境内の倒木で仏像を制作した際に感じた畏敬の念から円空彫りの研究を重ね、実に1万を超える像を彫り上げました。
そうして誕生した独自の「円空彫り」。木の特性を生かした温もり感じる彫像を、木の香りとともにお楽しみください。
作家略歴
木彫工芸家 谷口信夫(たにぐちのぶお)
1948年 井波彫刻伝統工芸士 谷口草雲(義信)の長男として生まれる
1971年 日展初入選(以後入選44回)
2009年 富山国際センター 富山国際草の根賞
2010年 日本新工芸展 会員賞
2011年 となみ野美術展 大賞
2012年 第34回日本新工芸展 帖佐美行記念賞、富山県部門功労(文化分野)表彰
2014年 日本新工芸展 審査員、富山県展 審査員
2016年 日本新工芸展 会員賞、改組 新 第3回 日展 特選
2017年 日本新工芸展 審査員・文部科学大臣賞
2018年 NHK「半分、青い。」ヒロイン愛用の木彫笛をNHKの依頼を受け制作
【所属】日展会友/日本新工芸家連盟理事/日本新工芸家連盟富山会副会長/富山県美術連合会常任理事/富山県工芸作家連盟常任相談役/井波美術協会相談役/高瀬遺跡保存協会会長